季節もだいぶ暖かくなり春を通り越して初夏といった陽気ですね。
この時期になると気になるのが「ダニの被害」です。
時おり子どもたちに「謎の虫刺され」が発生し、大人と違って酷く腫れあがっていしまいとてもかわいそうなんです。
正直これについてはお医者さんも ”何の虫か?” まではわからないことが多いのですが…。
また、下の娘は特に肌トラブルが起きやすくアトピー性皮膚炎の ”アレルゲン対策” としても、できる事はしておくに越したことはありません。
そこで、今回はうちで実行していて効果が感じられた「ダニ対策」を紹介していきたいと思います。
ダニの基礎知識

一般家庭で問題になるダニの種類、繁殖しやすい環境など確認しておきましょう。
ダニの種類
家庭で問題になるダニの被害は大きく分けて2種類です。一つには刺咬性のダニによる虫刺症の被害。そしてもう一つはダニ本体や死骸・糞などによるアレルギー症状です。
刺咬性のダニ
屋内に生息するダニのおよそ10%が刺咬性のダニです。
ツメダニ
他のダニや小さな虫を捕食しますが、間違って人を刺すことがあり、刺されると蚊に刺されたようなかゆみや腫れが生じます。主に湿度が高い時期に増殖します。
イエダニ
ネズミに寄生して吸血しますが、ネズミがいなくなると人を刺すことがあります。刺されると激しいかゆみや赤い発疹が現れます。ネズミ駆除が重要です。
非刺咬性のダニ
ヒョウヒダニ
布団やカーペット、ソファなどに生息し、人のフケやホコリを餌にします。刺すことはありませんが、死骸やフンがアレルギーの原因になります。
一般家庭に生息するダニの65%がこの「ヒョウヒダニ」です。
その他のダニ
家庭で生息するその他のダニです。割合でいうと25%になります。
代表的なものは以下の種類です。
コナダニ
貯蔵食品や新しい畳に生息。吸い込むとアレルギーや皮膚炎の原因になることもある。
イエササラダニ
ハウスダストに多く含まれる。布団、カーペット、ぬいぐるみなどに生息。
ダニの生息に適した環境

生息に適した環境の要因は以下の4つのポイントです。
温度
ダニは20~30℃の室温を好みます。この範囲内では活発に活動し、繁殖します。
湿度
湿度が60%以上の高湿度環境が理想的です。特に梅雨時期や湿気の多い場所で増殖しやすいです。
温度と湿度なら湿度の影響が大きく、気温が4度でも湿度が保たれていれば生きていけます。
低い湿度に強いヒョウヒダニでも湿度50%以下であれば10日くらいで死ぬそうです。
5月から10月(特に6月から9月)は温度・湿度ともにダニが一番増えやすい時期です。
エサ
ダニは人間のフケ、皮脂、髪の毛、食べ物のカスなどをエサにします。これらが多く存在する場所はダニにとって快適です。
隠れ場所
布団、カーペット、畳、ソファ、クローゼットなど、繊維や隙間が多い場所はダニの住処になりやすいです。
ダニによってひきおこされる症状
ダニアレルギー
主にヒョウヒダニによるもの。生体、死骸、糞などがアレルギー症状を引き起こす
アレルギー性鼻炎
くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが典型的です。
季節に関係なく、通年性の症状が見られることがあります。
アレルギー性結膜炎
目のかゆみ、充血、涙目などが現れることがあります。
気管支喘息
咳、息苦しさ、ゼーゼーという呼吸音が特徴です。
重症の場合、呼吸困難に陥ることもあります。
アトピー性皮膚炎
皮膚のかゆみ、湿疹、赤みが見られます。
慢性的な場合、皮膚が厚くなることもあります。
ダニの刺咬症
ダニに刺されることで皮膚に炎症やかゆみが生じる状態を指します。
- かゆみ 刺された部分に強いかゆみが現れることが多いです。
- 赤みや腫れ 刺された箇所が赤くなり、腫れることがあります。
- 発疹 一部のダニ刺咬症では、発疹が広がることがあります。
- 感染症のリスク 特定のダニ(例: マダニ)は、感染症を媒介する可能性があります。
※マダニは基本的に室内ではなく屋外の草むらなどに生息

すぐに対策したいダニ予防
ダニは一般の家庭に必ず生息していると思っておいた方が良いでしょう。しかし、できるだけダニの繁殖しづらい環境を整えることで人間への(子供は特に)影響をできるだけ少なくしましょう。
掃除をする

掃除をして餌になるものを取り除こう
1. 人間のフケやアカ : 皮膚から剥がれ落ちたフケやアカが主な栄養源です。
2. ホコリやハウスダスト : 室内に溜まるホコリやチリもエサになります。
3. 食べかす : 食事中に落ちたパンくずやお菓子のカスなども好物です。
4. 汗や皮脂 : 布団やソファに染み込んだ汗や皮脂も栄養源となります。
掃除機
ダニ対策で考えた場合スティックタイプのコードレス掃除機よりもコードありで吸引力にすぐれたものを選んだほうが良いでしょう。微細なアレルゲンを逃さず捕集するHEPAフィルター搭載のものがより理想的です。
布団掃除機
布団には人間のフケやアカが溜まりがちです。エサの除去の観点からで言えばコロコロタイプの粘着クリーナでも一定の効果は得らます。布団掃除機を使うメリットとしてはアレルゲンになるダニの死骸やフンの除去に効果的な設計になっていることです。

うちで使っているのはエントリーモデルの「RS3-100JPWD」。内部のPTCヒーターが約60℃の温風を生成し、ふとんに送り込むことで湿度を低減します。たたき機能と吸引力でダニの死骸・フン・ほこり等を浮き上がらせ取り除きます。また、UV照射により表面のダニを浮き上がらせて捕りやすくなります
除湿をしてダニの繁殖しづらい湿度を保とう
換気を徹底する
室内の湿度を下げるために、窓を開けて空気を入れ替えることが効果的です。特に乾燥している時間帯(午前中や正午前後)に15分程度の換気を行うと良いです。
エアコンの除湿機能を活用する
再熱除湿機能付きのエアコンを使用すると、湿度を下げながら室温を一定に保つことができます。湿度が高い梅雨時や夏季に特に効果的です
除湿機を使用する
部屋を閉め切った状態で除湿機を稼働させると、湿気を効率的に取り除けます。コンプレッサー方式やデシカント方式など、用途に応じたタイプを選ぶと良いです
除湿剤や珪藻土を活用する
押入れやクローゼットなど湿気が溜まりやすい場所に除湿剤を設置すると効果的です。珪藻土や炭を使うと、湿気を吸収しながら脱臭効果も得られます。
布団乾燥機を使用する

布団や寝具に潜む湿気を取り除くために、布団乾燥機を定期的に使用します。これによりダニの繁殖を抑えることができます。

高温の温風でダニを死滅させる効果が期待できます。しかし構造上効果にムラが出ますので効果が部分的になる可能性を考慮しましょう。順番としては布団乾燥機をかけダニを死滅させた後、布団掃除機で死骸を捕集すると良いでしょう。
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布団の天日干しをこまめにする
月に2回ほど行いましょう。時間は午前11時から午後3時の間に、片面1時間づつ干します。布団の湿度を下げてダニの生息しにくい状態をつくります。
ダニの繁殖しづらい素材に変えよう
- 畳やじゅうたんをフローリングに変える。特に畳の上にじゅうたんを敷くのはやめましょう。
- カーテンはなるべく生地の薄いものに取り換える。
- ソファーは革製、ビニール製のものを選ぶ。
ダニ駆除

それでもダニの被害がみとめられる場合は対策が必要です。(アレルギーや刺咬被害の原因がダニによるものかどうかは専門の機関で確認してください。)
以前住んでいたアパートで妻が畳の部屋でうたた寝をした後、何か所か刺されてしまい病院で(おそらく)ダニではないかと診断されました。その時に自分でおこなったダニ駆除の一例をお伝えします。
施工後同じ部屋で時間を過ごしてもそれ以来刺されることはありませんでした。
畳への対策
1.畳をあげる

畳屋さんは「敷き込み鉤」というフック状の道具を使うようですが、なければマイナスドライバーで代用できます。畳と畳の隙間にマイナスドライバーを差し込み少し持ち上げて手掛かりをつくり持ち上げます。(畳の種類によってはかなり重いものもあるので腰などを傷めないように気をつけましょう)
畳をあげると高さ調節の畳の切れ端が噛ましてある場合がありますので、写真などを撮って場所を覚えておくようにして下さい。
※この時点で「むずかしそうだな~」と感じた場合は 6~7の行程だけでもある程度効果があります。
2.畳の裏面・床板に掃除機をかける

畳をあげると下は板敷になっていますので、上げた畳の裏面と床板の面をできるだけ丁寧に掃除機かけをします。
大きなゴミがある場合は掃除機の前に取り除いてください。
僕はコードレスのスティックタイプ掃除機を使用しましたが、この作業には紙パック式・コードあり掃除機が向いていると思います。
3.畳の裏面・床板への薬剤処理
プロの業者も使っているというコチラを使用しました。

アルコール溶剤なので耐油スプレーボトルに原液のまま入れ対象面にまんべんなく散布します。揮発性のアルコール溶剤なので揮発するので直ぐに乾きます。十分喚起をおこなって作業してください。
※ ピレスロイド系の殺虫剤は比較的安全性が高いですが、小さなお子さんがいる場合は天然由来の忌避剤の使用なども検討しましょう。
4.ダニ除けシートを敷く

効き目の確認はできませんが一応ダニ除けシートを設置
使用期限があるものはきちんと回収しましょう。
5.畳を戻す
かましてあった高さ調節の切れ端を元に戻し、畳を戻します。
6.畳表面に掃除機をかける
表面をなるべく丁寧に掃除機掛けします。畳一枚に2分位のイメージです。
7.畳表面を薬剤処理
表面もまんべんなく薬剤散布して一連の行程は終了です。
布団・その他布製品への対策
ダニは洗濯だけでは駆除できません。洗濯可能な布団や布製品は洗濯したのち高温の乾燥機にかけましょう。
1.洗濯する

コインランドリーを使う目的は ”業務用乾燥機による高温乾燥” ですが、いきなり乾燥機に入れてしまうと庫内を汚してしまう可能性があるのでまずは洗濯をしましょう。

参考にうちの近くのコインランドリーの洗濯目安です。
※ コインランドリーで洗って大丈夫かどうか洗濯タグで事前に確認してからおこなって下さい。
2.乾燥機にかける
ダニを殺すには 60℃ 以上の高温が必要です。高温で、布団や衣類などが充分乾く位の時間かけていればOKです。
きちんと乾いていないとダニの再発やカビの原因にもなるので、目安時間よりも長めに設定してください。

この工程をもう一度繰り返して洗濯でダニの死骸を洗い流し、乾燥機で充分乾かしましょう。
その他の対策
ダニ捕りロボ
布団やソファーに住みつくダニを誘引剤でおびき寄せて捕獲することが出来ます。布団の場合はシーツの下に入れて使いましょう。

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gokumin プレミアム除湿シート
湿気対策として布団の下に敷く除湿シートです。
布団と床面のあいだに敷くことで温度差による余計な湿気を軽減させることが出来ます。子どもに優しい素材で洗濯可能なタイプを選びました。

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まとめ
家庭でできるダニ対策をまとめて紹介してきました。
それでも、手におえないっていう場合はプロの業者に依頼してしまうのが安心かもしれません。
あくまでも、ぼく自身が試して「効果あり!」と思った方法なので、無理のない範囲で試してみて下さいネ!
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