大切な人の大切なものを知る「もしバナゲーム 」のワークショップに参加してきた話

生活

先日、地元の近隣センターで開催された

「もしバナゲーム + 哲学対話」のワークショップに参加してきました。

僕がちょっと興味を示したら、妻が勝手に応募していました!\(^-^ )/

そこで、初めて「もしバナゲーム」なるものに遭遇したわけなんですけれど…。

今回は、参加しての気づきと、いろいろ考えさせられる事がありましたので、そのお話をしてみたいと思います。

「もしバナゲーム」って知っていますか?

人生の最期にどうありたいか?

「もしバナゲーム」とは、トランプのようなカードゲームで、35枚のカードに重病の時や死の間際に「大切なこと」として人がよく口にする言葉が書かれています。

最初に配られた手持ちのカードと、場のカードを交換をしながら、より自分の「大切」を集めて、自分の「価値観」や死に向き合った時の「ありかた」に気がつく事ができます。

ゲームを通じて、普段は「縁起でもない」と避けられてしまう、終末期ありかたについて話し合うきっかけとなり、

人生の最期にどうありたいか?それを見つめ直す機会を与えてくれます。

もともとはアメリカ発の「GOWISH GAME」日本版に翻訳したものなんだそうです。

もしバナカード もしバナゲーム 第二弾

実際にやってみたら

というわけで、当日のワークショップで実際にプレイしてきた際のレポート、僕の価値観を発表してしまいましょう!

ちなみに、このワークショップは写真撮影はOKでしたがメディアへの投稿などはお控え下さいとの事でしたので。僕の手元のみお伝えしていきたいと思います。

それに初めての方は、初見でプレイした方が、先入観なく自分の価値観と向き合えるのでは?

という訳で、僕の選んだカードのみ紹介してお話を進めていきます。

ルール

あなたは余命半年と診断されました。残された時間で大切にしたい事、「思い」はなんでしょうか?

  1. 35枚のカードを各プレイヤーに5枚づつ配り、表向きに並べて置きます。
  2. 5枚のカードを、表向きで場に出します。
  3. 順番を決めて時計回りに、自分の手元のカードと場のカードを比べ、より自分に近い「思い」が書かれたカードと1枚交換します。(一巡目は必ず交換します)
  4. 2週目からはパスが使えます、場のカードに、手元のカードよりも自分の「思い」により近いものがあれば交換します。無ければパスを宣言します。
  5. 全員がパスをしたら、場のカードを流して山から新たに5枚のカードを場に出します。
  6. 再び、時計まわりに手元のカードと場のカードを1枚交換します。(場が流れたあとは必ず交換します)
  7. 4〜6を繰り返し、山のカードがなくなり場のカードが流れたらゲーム終了です。
  8. 手元に残った5枚のカードのうち、特に大切な「思い」のカードを3枚選び、自分の価値観を見つめ直します。
  9. 何故そのカードを選んだのか、他のプレイヤーに見せ、自分の価値観を説明、共有します。

僕の「思い」カード

最後の交換のひとつ前の状態です。

これで決まりかな、と思いましたが…。

最後の交換の一つ前の状態

左から

  • 家族の負担にならない
  • 家族と一緒に過ごす
  • 家族や友人とやり残した事を片づける
  • 自分の人生を振り返る
  • いい人生だったと思える

最後に1枚交換。これが僕の「思い」です。

最終バージョン

そして上位3枚を選択

  • 家族と一緒に過ごす
  • 家族や友人とやり残した事を片づける
  • いい人生だったと思える

その他、2枚は

  • 家族の負担にならない
  • 意識がはっきりしている

「自分の人生を振り返る」→「意識がはっきりしている」の交換を行いました。

「もしバナゲーム」でわかった、僕の大切なこと

余命あと半年において

僕の大切に思っている事の思考の流れはこうです

「やはり今一番大切で、僕の人生の大部分を締めているのは、妻と2人の娘。偶然に巡り会えたかけがえのない人達。迷う事なくこの人達と一緒に過ごしたいという思いにたどり着きます。そして、一緒に最期まで精一杯楽しみたい!そう、体が許すのなら “富士山” に登ったり、満天の星空を眺めに行ったり…。僕の人生に関わってくれた大切なこの家族と、せっかくだからこの世界の美しさを出来る限り経験したい。それができれば “いい人生だった” と自然に思える。

だけれど、僕のいなくなったあと、みんなが困るようなのは嫌だから、みんなの負担にならない範囲で楽しめたらいいな、一緒に過ごせればそれでも大満足だよ。そして、最期まで家族と生きた自分をちゃんと認識していたいな。」

「意識がわけわかんなくなっちゃってるほうが幸せだよねー!」とおっしゃっている方もいらっしゃいました。それも一理ある…。

どうなんでしょう?

本当に “余命” を突きつけられたら…

何か変わるのでしょうか?

終活において大切なこと

今回、一緒にプレイさせていただいた70代の女性は、自分でも意識した事がないカードが最後まで残り、結局それが一番大切な「思い」になっていました。

それは「尊厳を守る」というカード

「今まで考えたたこともなかったけど、これがどうしても頭から離れない」のだそうです。

こうやって、自分のまだ意識下にある「大切な思い」価値観に気がつく事によって、初めて残りの人生を自分らしく生きていくことができるのではないでしょうか?

実家の母の事

そして思うのが、実家の母の事。

いろいろ問題はありますが、おかげ様でまだ元気にしてくれています。

あまり自分のことは話さないタチの、母がどんな「思い」を持っているのか?例に漏れず “気まずくて” 話せない今日この頃ですが、このゲームを持って一度一緒に遊んでみようかな。

そうだね、娘たちを連れて!

まとめ

「もしバナゲーム」は普段なかなか話し合えない、死を迎えるにあたってのそれぞれの「思い」をゲームを通してカジュアルに共有する事ができるアイテムです。

「大切な人の大切なことに気がつく」

これってとても大切ですね。

そして自分でも言語化できていなかった「大切な思い」に改めて向き合いましょう

人間に生まれたからには、最後は必ず死を迎えます。

故に今、与えられた「生」を自分らしく精一杯生きる事が、大切なのではないでしょうか?

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