2025年 6月15日の日曜日、千葉県松戸市にある、通称 ”あじさい寺” 「長谷山本土寺」へ行ってきました。
家から近いこともあり、毎年今の時期になると家族で訪問するのを楽しみにしています。
今回は下の娘が歩けるようになって初めての訪問、どんな表情を見せてくれるか楽しみです。
今回は、あじさいや花菖蒲の開花の情報などを含めて、久しぶりに、訪問レポートをお届けしたいと思います!
「長谷山本土寺」
千葉県松戸市平賀にある「本土寺」は、“あじさい寺”として親しまれている名刹です。梅雨の時期には境内いっぱいに咲き誇るあじさいが訪れる人々の目を楽しませてくれますが、この季節には美しい“花菖蒲”も見ごろを迎えます。
春には桜、秋には紅葉と、四季折々の自然の彩りに包まれる本土寺。その風情豊かな景観は、まるで日常から離れた別世界へと誘ってくれるかのようです。
その歴史は古く、鎌倉時代の1272年に日蓮宗の法華堂として創建されました。源氏の名門・平賀家の三兄弟、「日朗聖人」「日像聖人」「日輪聖人」という三聖人の出身地としても知られています。
アクセスは、JR常磐線・北小金駅から徒歩約15分。参道には昔ながらの土産物屋が並び、駅前のにぎわいとは一線を画した、どこか懐かしく落ち着いた雰囲気が漂います。
「あじさい寺」としての本土寺の歴史「あじさい寺」の歴史
意外に思われるかもしれませんが、本土寺が「あじさい寺」として広く知られるようになったのは、比較的最近のことです。
戦後の復興期、境内の景観整備の一環としてあじさいの植栽が始まり、毎年少しずつその数が増やされていきました。そして昭和40年代頃には、現在のようなあじさいに囲まれた美しい景観が整い、地域の人々や観光客に親しまれる名所となったのです。
アクセス情報
電車でのアクセス
JR常磐線「北小金駅」から徒歩約15分。駅から本土寺へ向かう参道には土産物店も並び、散策気分で歩くのにちょうどよい距離です。
※あじさいの見頃シーズンは混雑が予想されるため、公共交通機関の利用をおすすめします。
車でのアクセス
本土寺には参拝者用の駐車場がありますが、台数が限られており、特に土日や見頃の時期にはすぐに満車になります。そのため、近隣のコインパーキングや臨時駐車場の利用が必要になる場合があります。
ただし、周辺道路も非常に混雑しやすく、駐車場の空き待ちができるスペースも限られているため、タイミングが合わないと長時間待つことになります。実際、今回の訪問では駐車までに約1時間かかってしまいました。
「あじさい寺」をゆっくり楽しむためにも、できる限り電車でのアクセスをおすすめします。
入館料
今年は6月7日より入館料の有料期間となっています。
大人(中学生以上)500円
子供(小学生以下)無料
団体(20名以上)400円
障害者 300円
開花情報
「本土寺」のあじさいは例年、6月上旬から6月下旬に見ごろを迎えます。
詳細情報は公式ブログやウェザーニュースのあじさい見頃情報で確認することが出来ます。
訪問レポート
2025年6月15日の様子をお伝えしたいと思います。長女はこれが4回目の訪問、次女は去年に引き続き2回目です。ちなみに、この日は「父の日」でした。家族でこうやって ”あじさい見物” をできるという「小さな幸せ」。最高の贈り物です!
車でのアクセス、駐車場確保に一苦労
午前中の雨も上がった14時ごろ到着。例年、参道入口にある一日貸しの駐車場を利用しているのですが、この日はあいにくの満車。周辺の道路も車であふれかえっている状態なので駐車場の空き待ちもできない状態です。
午後の時間なので、パラパラと帰るお客さんもいるのですが、タイミングよく駐車場に空きが出た時にそこにいなくてはいけないという、運の要素が強いシステムです。
他にも、コインパーキングや近所の方が臨時で運営している駐車場もあるのですが、どこも状況は同じでした。
まあ、毎年こんな感じなのですが、今年は特に混んでいる印象を受けました。
駐車場のおじさんに聞いてみると「午前中は雨がそこそこ降っていたので、午後に参拝者が集中したんだろうね」とのこと。
ようやく駐車場を確保できたのが、15時過ぎ、1時間もウロウロしてしまいました。
車を止めて参道を歩く
参道を入ってすぐの「ザ・パーク北小金第3」に車を止め。ここから300mくらい、杉並木の参道を歩きます。
並木道は、かつて水戸光圀が叔父武田信吉の生母であるお都摩の方の墓所改装に伴い参道を整備した際、植えられたものだそうです。
先述の通り、道路は駐車場を探す車の列で渋滞中。歩道はありますが、場所によっては車道を歩かなくてはいけない部分もあり、子供連れには特に注意が必要です。
200mくらい歩くと、緩い左カーブの車道を直線的にそれるように、石柱と塀で囲まれた「黒門跡」へ、ここから本格的な境内エリアとなり「あじさい寺」の風情がより深く感じられるポイントです。左手に地元の農家さんが営む、土産物屋の「黒門家」と「あかもん」が並びます。
長女(4歳)は「黒門家」の ”ブルーベリーソフト” に的を絞ったようです。

この先にも、参拝者用の駐車場があり訪問時は車が幅の狭い道ですれ違えずに渋滞している中、参拝の歩行者がすり抜けていくという少し危険な状況にありました。(写真は帰路に撮影)
下の娘ちゃん(1歳)は強制抱っこに、やや不満げな様子…。
ここから100mほどで「仁王門」にたどり着きます。通称「あかもん」と呼ばれ、朱色に塗られた門は仏教建築では魔除けや厄除けの意味を持つことが多く、本土寺でも象徴的な存在です。

Photo by 写真AC
左右に「仁王像」が睨みをきかせ、本堂に入る前の「聖域の入口」の役目を果たしています。
江戸時代中期の再建とされており、歴史的にみても価値のある建物です。

下の娘、曰く「こあい!」(´・ω・)
いよいよ境内へ
「仁王門」に一礼してくぐり抜けると、紅葉にかこまれた石段を降ります。新緑の時期を終えて力強い若葉が鮮やかです。

石段を降りきると「本土寺受付」です。
6月の「あじさい、花菖蒲」11月の「紅葉」など観光シーズンは有料期間となり、受付でチケットを購入。境内にはいります。

本堂に向かって左手「五重塔」がその堂々とした姿を見せ、塔を取り巻くあじさいと共に僕らを神聖な感覚に導いてくれます。

この「五重塔」は比較的新しく
平成三年(1991年)に ”日像菩薩650遠忌記念” として建立されたもので、インドのネール首相より贈られた真仏舎利の一粒を納め、千体佛と共に祀られている
そうです。※公式ホームページより
鮮やかな紫陽花園の小径
僕たちは「五重塔」を背にして、「開山堂」の手前を右手に入り「紫陽花園」を「花菖蒲園」に向けて下っていきます。

小径の両側に幾重にも重なって咲いているあじさいが見事です。午前に降った雨のおかげで瑞々しく活き活きして見えました。
この紫陽花園に公衆トイレがあります。この先しばらくトイレはないので注意しましょう!

宗祖日蓮の650遠忌(昭和7年 1932年)に奉納された「稲荷堂」

お願い地蔵

左右の棚には、願いを込めた無数の小さなお地蔵様が納められています。
昨年来たときは、長女がこの小さなお地蔵様たちに興味津々でした。どうしたのかと思って聞いてみたら「小さなお地蔵様が可愛いのでひとつ欲しかった」そうです。
花菖蒲園
この日は、花菖蒲も見ごろを迎えていました。

像師堂の渡り廊下の下をくぐり

先へ歩を進めると、木々と伽藍のあいだに広々とした「花菖蒲池」にたどり着きます。

白、青、紫のコントラストが涼しげで美しく、娘たちも見入っていました。
池の中央を渡る木橋を歩くと、360度花に囲まれた景色を楽しむことが出来ます。しかし、木橋はすれ違うのがやっと。
ここでも下の娘を強制抱っこした結果…。
僕の胸に足を突っ張って猛抗議!あとで気づいたらシャツに足形をキッチリ残してくれていました。

宝物殿裏を北西に登り、本堂前へ戻る
宝物殿の裏の坂道もあじさいの美しいポイント

坂を上り、本堂北東の緑道を抜けて、本堂前の広場へと戻りました。
本堂にお参り
これで、境内のあじさいや花菖蒲の見どころを一周して帰ってきました。
所要時間は約30分、子供連れでまわるのにちょうど良い行程です。
改めて、本堂へ続く階段を登り、お参りしましょう。

先ほど15時頃に到着した時は石段のしたまで参拝の列が並んでいましたが、一周まわって戻ってきた 15時40分位にはだいぶすいていました。
みんな健康でいられますように!

拝所のすぐ横に ”おみくじ” がありましたので全員で運試し!

今年初めてのおみくじ、僕は ”末吉” 「用心して時を待てば何事も望み通り叶うようになる」
ちなみに「ご志納は賽銭箱へお納めください」とのことで。だいたいの人はもう一度、拝所の列に並びなおすことになります…。
参拝を終えて、ここから長女お待ちかねの甘味タイム
参道を「黒門家」まで戻ってきました。

お土産物や、地産のお漬物などが売られており、試食できる物もたくさんあります。以前、梅干しやからし漬けを買ったことがありますが、どれも美味しかったです。

長女ちゃんはブルーベリーソフト売り場へ一直線!

「黒門家農園」で採れたブルーベリーがトッピングされたソフトクリーム 、500円也

写真を撮る前に興奮した長女が、上から「ムギュっ!」、少し潰れ気味ですが、カップにもられて上からコーンを乗せらた状態で提供されます。
大人はお団子

付け合わせに「黒門家」自家製の漬物が添えられています。お餅のモチモチ感がすごく「あーこれは子どもにはちょっと無理かな~」と言い聞かせ…、妻と二人で完食。美味しかったです!
次女ちゃんはいつもの ”しまじろうボーロ” でご機嫌うかがい…。
「黒門家」には休憩所があり、麦茶が無料で提供されています。

花も団子も両立させて、この日の「あじさい寺」巡りはまくをとじるのでした。
まとめ
本土寺のあじさい巡りは、日常のすぐ隣にありながら、まるで旅に出たような特別感を味わえる時間でした。
駅から歩いてすぐの参道には、どこか懐かしい門前の風景が広がり、黒門家や赤門家で味わうソフトクリームや手作りの草団子もまた、心をほぐしてくれるひととき。
境内に入れば、あじさいが静かに咲き誇り、自然と心がゆるむのを感じます。
小さな子どもを連れても無理なく楽しめるコースで、休憩できる場所もあり、ちょっとしたお散歩気分にもぴったり。
気づけば、あっという間の小一時間。「また来たいね」と思わせてくれる優しい場所でした。

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